矯正歯科

一般的に歯並びを矯正する方法として提供されるのがワイヤーを使った方法です。メリット・デメリットのどちらも存在する治療法で、とくにデメリットでは見た目を気にする点が多く出てきます。ですが現在は、デメリットを解消した治療法も増えてきました。一体どのような方法で治療を行うのでしょうか。矯正専門医も多く在籍する吹田市の歯科クリニック、まつもと歯科の松本先生に伺いました。

矯正イメージ

歯科矯正とは

歯科矯正とは、歯を移動させてかみ合わせを治す治療法です。歯並びを正しい位置に治すことで、力強く噛む機能を取り戻します。

歯並びが悪いと、次のような障害が生じます。

  • よく噛まない
  • きちんと話せない
  • 発育が阻害される
  • 虫歯になりやすい
  • 歯周病になりやすい
  • 見た目が悪い

上下の歯がきちんとかみ合わないとよく噛まずに飲み込むようになり、噛む力が衰えていきます。あごの筋肉をしっかり使えなくなるため、あごや顔の成長を止めることにもつながってしまうのです。歯並びが凸凹していると息が漏れてきれいに言葉を話せなくなるほか、歯の間に汚れが溜まり、虫歯や歯周病などの口内トラブルを引き起こすリスクが高まります。

歯科矯正は、健康な体と心を作るために大切な治療なのです。

歯科矯正で治せる歯並びの種類

歯科矯正の対象となるのは不正咬合(ふせいこうごう)と呼ばれる悪い歯並びです。不正咬合は出っ歯・受け口・八重歯・開咬の4種類に分けられます。

それぞれの特徴について説明しましょう。

出っ歯

上あごが出ているか、下あごが上あごより下がっている状態です。爪を噛む癖がある人や、鼻の疾患で口呼吸が多い人などに見られます。過度に歯が出ていると口が閉じにくく口の中が乾くため、虫歯や歯周病などのリスクが高くなります。

大人(中学生以上)の出っ歯の矯正法

大人の出っ歯は、前歯と奥歯の間に存在する小臼歯という歯を抜き、前歯を後ろに下げるよう矯正を行います。小臼歯の抜歯で生まれた5mm程度の隙間に、前歯が徐々に近づいていくにつれ、出っ歯が解消していきます。

なお、前歯が後ろへと移動する過程において、前歯を支えている上顎の骨も少しずつ後退。その結果、骨格自体に変化が生じ、顔の印象が大きく変わる(美人になる、または男前になる)傾向があります。

子供(小学生以下)の出っ歯の矯正法

単に上顎の前歯が飛び出しているタイプ

前歯の重なりが少ない場合には、ワイヤーとブラケットを使い、単純に前歯の角度を変える矯正を実施。前歯の重なりが多い場合などは、GMD,ペンデュラム、ワイヤー、ブラケットを使い、6才臼歯を後ろに下げてから順番に小臼歯を下げ、前歯の重なりを軽度にした上で出っ歯を移動させます。

下顎が引っ込んでいるために出っ歯に見えるタイプ

斜面板、FKOなどの器具を用い、下顎ごと歯を前に移動させます。

上顎の骨格自体が前に出ているタイプ

GMD、ペンデュラム、ヘッドギア、プレート、急速拡大装置、ワイヤー、ブラケットなどの器具を用い、段階的に上顎の骨格ごと後ろへと移動させます。

受け口

下あごが突き出ている状態です。放置すると成長期にますます突き出していくため、早期の治療が必要とされています。爪を噛む人に見られるタイプです。

大人(中学生以上)の受け口の矯正方法

受け口の状態が軽度から中程度の場合

上顎の前歯にワイヤーを装着することで、比較的容易に受け口を治すことができます。治療期間は短期間なので、患者における心身の負担も大きくはありません。

受け口の状態が中程度から重度の場合

下顎の小臼歯を抜歯し、生まれた隙間に向けて下顎の前歯を全体的に移動させます。これにより、上下の前歯が正常な位置へと促されます。

受け口の状態が明らかな重度の場合

下顎の骨格自体が原因の重度の受け口の場合、外科手術を受けることで根本的な解決を図ることができます。

また外科手術を受けなくとも、装置のみで受け口自体を治すことは可能ですが、その場合、「受け口は治ったものの下顎がやや出た状態」での仕上がりを避けられません。

子供(小学生以下)の受け口の矯正方法

単に前歯の位置が逆になっているタイプ

骨格に問題がなく、単に前歯だけが上下で逆になっているタイプの受け口は、6~8歳の間に、逆になった前歯を矯正するのみで治ります。リンガルアーチと呼ばれる装置を上の歯の裏側に装着することで、およそ3週間で受け口は改善されます。ちなみに費用は15万円ほどです。

骨格が原因で受け口になっているタイプ

「生まれつき上顎が小さかったために、成長過程で下顎が成長し過ぎてしまった」という骨格上の原因で受け口になっている場合には、年齢に応じて適切な治療法を選択します。

3~5歳の間ならば、就寝中にムーシールドと呼ばれる装置を装着するだけで、比較的容易に受け口が改善されます。

6歳以降になると、上顎前方牽引装置という専用の装置を使い、上顎の成長を促しつつ下顎の成長を抑えることで受け口を治します。

11歳を過ぎた子供の場合、ヘッドギア状のチンキャップという装置を使い、下顎の成長を抑えて受け口を治すことがあります。

八重歯

歯の数や大きさなどに対してあごが小さい人に見られます。歯が並ぶのに十分なスペースがないため、歯が重なって生えている状態です。歯ブラシが届きにくく歯垢が残りやすいので、虫歯や歯周病などの口内トラブルが生じやすくなります。

大人(中学生以上)の八重歯の矯正方法

八重歯の状態が軽度の場合

八重歯の状態がさほどひどくない場合には、抜歯をせずに、歯を全体的にバランスの取れた位置へと移動させることで見た目が改善します。

具体的には、前歯6本程度を選択し、それぞれの歯の両サイトを0.2~0.5mmほど削ります。この処置をスライスと言います。スライスを行って歯と歯の間にスペースを作り、このスペースを埋めるように歯を移動させることで八重歯の改善を目指します。

八重歯の状態が重度の場合

八重歯の状態がひどい場合には小臼歯と呼ばれる歯を抜き、これによって生まれたスペースを向けて八重歯を移動させることで状態を改善させます。

歯を抜かずに同じ処置をすると出っ歯になってしまうため、どうしても八重歯を綺麗に治したい方は、小臼歯の抜歯を了承しなければなりません。

子供(小学生以下)の八重歯の矯正方法

八重歯が生えてくる年齢は11~12歳。この時点で重度の八重歯であれば、抜歯をして矯正を行うことになります。抜歯をするほどの状態でない場合には、急速拡大装置と呼ばれる矯正装置を口の中に装着し、口を大きくすることで八重歯が治る場合もあります。

開咬(かいこう)

開咬は奥歯を噛んだ状態で前歯が噛み合わずに、上下の歯が開いている状態です。乳児期に指しゃぶりを続けていたり、歯の生え変わりの時期に歯の無い状態が長かったりした人に見られます。

噛み合わせが悪いと体の不調を引き起こすリスクが高まります。歯並びが気になったら、一度医師に相談することをおすすめします。

治療の前提として舌の癖を修正する

開咬の原因の多くに、舌の癖があります。舌で前歯を前方に押してしまうという癖です。仮にこの癖が見られた場合には、MFTと呼ばれるトレーニングを受けることにより癖を修正します。

たとえ以下に説明する矯正で開咬が治ったとしても、舌の癖が治まらない限り開咬が再発することがあるので、原因に舌癖がある場合には徹底してトレーニングを行わなければなりません。

各種の装置を利用して矯正する

ワイヤーとブラケットなどの一般的な矯正装置を利用し、徐々に歯の位置を移動させることで開咬の改善を図ることができます。

症状によっては、透明なマウスピースを使用した目立たない矯正装置で治療を進めることも可能なので、治療中の審美性を気にする方は、歯科医に相談してみましょう(すべての開咬においてマウスピース矯正が適応となるわけでないのでご注意ください)。

抜歯・外科手術を併用して矯正する

開咬が重度と判断される場合には、奥歯を抜いたうえで、各種の装置を用いて歯を全体的に移動させることで開咬を治します。また、症状によっては顎の骨の一部を削って歯の移動を行うなど、外科手術が併用しながら治療を目指すこともあります。

矯正治療のメリット・デメリット

メリット

歯並びが良くなるので、初めて会った方の第一印象がよくなります。人と接する機会が多い職業の方はもちろん、就職や結婚にも有利です。自分に自信を持つきっかけにもなります。

キレイになった歯並びは歯が重ならない状態です。歯磨きをしてもなかなか取れなかった汚れも取りやすくなります。常に歯をキレイにしておくと、一生残る歯の本数がアップ。残っている歯の本数が多いほど平均寿命が長くなることもわかっているので、矯正治療が平均寿命を延ばす役割を担っていることもわかります。

デメリット

矯正治療のデメリットは期間の長さと費用です。矯正治療の期間は平均で2年。早くても2ヶ月かかります。費用は、本格的な矯正治療の場合で総額85万円。簡単な矯正ではあまりかかりませんが、これだけの費用がかかることは念頭に入れて置く必要があるでしょう。

矯正治療に使う装置は、常につけておかなければなりません。見た目が気になる方は、目立ちにくい矯正治療法がおすすめです。

まつもと歯科の矯正治療

医療法人真摯会では日本矯正歯科学会認定医が12人在籍しています。

矯正は正しい治療計画を作成できる専門医でないと、治るまでに時間がかかったり、歯並びは治ったけどかみ合わせが悪いといったことが起こり得ます。

普通矯正(ワイヤー矯正)

歯並びの治療で最も行われている矯正方法で、歯の表面にブラケットと呼ばれる部品を取り付けて歯並びを矯正します。ブラケットにワイヤーを通して少しずつ引っ張ることで、歯並びを整える方法です。歯に取り付けるブラケットは金属製が一般的でしたが、最近ではより目立ちにくい、白いセラミック製のブラケットが注目されています。

装着後は虫歯や歯周病の治療がしにくいため、事前にそれらの治療を終えてから矯正を始めるのが一般的です。装着後は数週間に1回のペースで通院し、経過を確認しなければなりません。器具を取ると歯が戻ろうとするため、歯の周辺組織が安定するまではワイヤーのみの保定装置をとりつけて様子を見ます。

普通矯正のメリット・デメリット

ワイヤー矯正の最大のメリットは歯を削らずに矯正ができること。自分の歯を健康な状態で長く残したい人には、おすすめの方法と言えます。症例が多く、信頼性が高いのも安心できるポイントです。

一番のデメリットは見た目が気になること。金属のワイヤーが目立つため、口を開くのに抵抗を感じる人もいます。取り付けている間は汚れが歯に付着しやすいため、歯磨きを徹底するなど口腔環境に注意する必要があります。

治療期間が長いのもマイナスポイントです。歯並びの状態にもよりますが、きれいに整うまでに2~3年はかかります。歯並びが安定するまでは定期的に通院しなければならないため、ある程度時間を確保して治療にあたる必要があります。

普通矯正の治療期間

  • 2~3年

審美矯正(ホワイトワイヤー矯正)

普通矯正のワイヤー部分を白いワイヤーに替えて、矯正装置を目立ちにくくした状態で行う治療方法です。ブラケットも白いセラミックを使用するため、少し離れたところから見ると矯正しているとは気づかれません。

見た目を気にせずに歯の矯正を行いたい人に提案される治療法です。

審美矯正のメリット・デメリット

矯正していることに気づかれにくいのが、ホワイトワイヤー矯正のメリットです。ブラケットを用いた矯正は0.1ミリ単位で細かく調整できるため、美しく仕上がるのも魅力の一つ。デメリットは普通矯正と同様、治療期間が長いことでしょう。装置が特殊なため、普通矯正より費用もやや割高です。

審美矯正の治療期間

  • 2~3年

裏側矯正

裏側矯正は、歯の裏側に装置を装着して矯正を行う治療法です。歯の表面に装着するブラケットとワイヤーが見えにくいことから、周りからの見た目を気にする方に選ばれています。

まつもと歯科で使用しているのはインコグニートという器具です。患者さん一人ひとりに合わせて作られるので、歯の裏側にぴったりフィットします。

マウスピース矯正(インビザライン)

マウスピース状の器具を装着して歯並びを矯正していく方法で、インビザラインとも呼ばれています。ほぼ透明のマウスピースを装着するので、周りに気づかれることはほとんどありません。矯正中の見た目が気になる方や接客業の方などにおすすめです。マウスピースの取り外しができるので、食事の時、歯磨きの時と気になる場で取り外せます。ワイヤーを使わないので、口内を傷つける心配もありません。

まつもと歯科は、インビザライン認定医が多く常駐しており、年間症例数は西日本一という実績を持ちます。

セラミック治療

装着器具を使わずに歯並びをよくする方法がセラミック治療です。もともとある歯にセラミックのかぶせ物をして、歯並びを良く見せます。歯を削ってセラミックのかぶせ物をするだけなので、通院は数回だけ。特に前歯の歯並びが気になる方におすすめです。

吹田市・女性のセラミックの症例

Before

吹田市_矯正歯科_症例_セラミック治療前PC 吹田市_矯正歯科_症例_セラミック治療前SP

After

吹田市_矯正歯科_症例_セラミック治療後PC 吹田市_矯正歯科_症例_セラミック治療後SP

出っ歯が気になるということで来院された女性の方です。
端的に前歯だけ治療を希望されたため、前歯4本のオールセラミック治療となりました。

治療計画としては、上顎前歯がかなり前突しており、また歯肉炎も進行していたため、歯周治療・歯周外科・歯肉形成術とを同時に行われました。かみ合わせは現状維持となるように工夫されています。

治療期間は3ヶ月程度で、費用は36万円となっています。

両隣犬歯も気になりますが、「もし治療となればラミネートベニアセラミック治療を」とご提案させていただいています。

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まつもと歯科総院長・松本正洋先生より

松本先生の画像

松本 正洋歯科医・医療法人真摯会理事長

近年はインビザラインが人気の矯正ですが、どの矯正方法でも共通して言えるのが、明確な治療計画を提示できる専門医にお願いしてほしいということです。

「3年で治ると言われたのに5年かかった」「歯並びが思ったよりも治らなかった」「歯並びは良くなったが、かみ合わせが悪い」…これらは専門医でなかった場合に起こり得る事態です。実際に、他院で矯正をして治らなかった患者様が当院にいらっしゃることもあります。お金も時間も無駄にしてしまうことにならないためにも、ぜひ歯科選びは慎重にしてください。

お子様の矯正の場合は、別のページで詳しく解説していますが、あごの成長スピードも考えて治療計画を練る必要があり、より難易度が高いと言えます。


まつもと歯科

住所
大阪府吹田市山田東2-1-1
アクセス
阪急千里線「山田駅」より車で9分
※駐車場26台完備

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[営業時間]
月~土:9:00~13:00/14:00~20:00

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サイト監修・松本先生(まつもと歯科)